2010年01月07日
★戦後の日本のアニメ「魔法のペン」
特別支援の必要なこどものための『アート・アニメをみる会+アニメやおんがくをつくる会』のために、日本の戦後のアニメを借りて、試写した。
★こどものための無料アートアニメ上映会+ワークショップ
1本は、「国鉄の発注による新人養成の教材用フィルムで、鉄道管理の安全を訴える内容」だという「ぽっぽやさん」。
当時、新人養成のためにドラマではなく、アニメを使ったというのは、識字率などと関連があったのだろうか?
また、内容が、新人養成教材のためか、ストーリーより、ボタンを押すなどの細かい描写が多く、そのあたりも興味おもしろかった。
ストーリーがあるよりも、こどもに受けるんじゃないかな。
▼「ぽっぽやさん」
ぽっぽやさん のんき駅長の巻(13分)1948年
そんなにのんきじゃ、列車がぶつかっちゃうよ!
のんびりした村の単線駅で、貨物列車と客車が危うく衝突しかけるが、互いに不注意を認めて騒動は一件落着。
そしてもう1本は「魔法のペン」。
検索したときに、都城ドライビングスクールのブログに、当時、アニメを見たこどもだった方の感想があったのと、また、写真の「バラックのような家」に「西洋人形」という取り合わせに期待度が高まっていました。

映像提供:東京国立近代 美術 館フィルムセンター
▼都城ドライビングスクール「魔法のペン」
<今でも覚えているのは、「魔法のペン」という短編のアニメ漫画でした。
そのアニメ漫画は、自分の欲しい物を頭に描いてペンを執ると、たちまちその現物が目の前に現れるというものです。例えば、リンゴが食べたいと考え、リンゴの姿を頭に描きながらペンを執ると、目の前にリンゴが出てくるという具合です。もちろんその当時は、カラーではなく白黒の映画でしたが、それでも、頭に描いた果物や車などが次々に出てくるシーンでは、観客は一斉に拍手をしたものでした。おそらく今の子供達がこの映画を見たとしたら、「ペンで描いただけで、果物や車などが出てくるはずがない。そんなことはあり得ない」と一笑するに違いありませんが、当時の私達にとっては、夢と希望を与えてくれた素晴らしい作品でした。>
そして、本日、試写をしてみて、がくぜんとしました。
戦争孤児らしき、新聞配達の少年は、ゴミ箱で西洋人形をひろい、それを持ち帰って、家で英語の勉強(!)をしているとお人形が魔法のペンでなんでも出してくれるようになり、あげく、そのペンで、焼け野原の日本の町並みに、スポーツカーやアメリカの大都市にあるような高層建築物をどんどん生み出してしまう。
それを見ていた木やお花は、「サンキュー、サンキュー」とお礼をいう…。
なんというプロパガンダ!
なんだかすごーく哀しくなりました。
必見です。
「魔法のペン」 (11分)1946年
こわれた町をどんどん直してしまう一本のふしぎなペン。
不思議なペンを手にした戦災孤児が、廃墟の町を思いどおりの近代都市に描き変え、復興させる夢の物語。
★こどものための無料アートアニメ上映会+ワークショップ
1本は、「国鉄の発注による新人養成の教材用フィルムで、鉄道管理の安全を訴える内容」だという「ぽっぽやさん」。
当時、新人養成のためにドラマではなく、アニメを使ったというのは、識字率などと関連があったのだろうか?
また、内容が、新人養成教材のためか、ストーリーより、ボタンを押すなどの細かい描写が多く、そのあたりも興味おもしろかった。
ストーリーがあるよりも、こどもに受けるんじゃないかな。
▼「ぽっぽやさん」
ぽっぽやさん のんき駅長の巻(13分)1948年
そんなにのんきじゃ、列車がぶつかっちゃうよ!
のんびりした村の単線駅で、貨物列車と客車が危うく衝突しかけるが、互いに不注意を認めて騒動は一件落着。
そしてもう1本は「魔法のペン」。
検索したときに、都城ドライビングスクールのブログに、当時、アニメを見たこどもだった方の感想があったのと、また、写真の「バラックのような家」に「西洋人形」という取り合わせに期待度が高まっていました。

映像提供:東京国立近代 美術 館フィルムセンター
▼都城ドライビングスクール「魔法のペン」
<今でも覚えているのは、「魔法のペン」という短編のアニメ漫画でした。
そのアニメ漫画は、自分の欲しい物を頭に描いてペンを執ると、たちまちその現物が目の前に現れるというものです。例えば、リンゴが食べたいと考え、リンゴの姿を頭に描きながらペンを執ると、目の前にリンゴが出てくるという具合です。もちろんその当時は、カラーではなく白黒の映画でしたが、それでも、頭に描いた果物や車などが次々に出てくるシーンでは、観客は一斉に拍手をしたものでした。おそらく今の子供達がこの映画を見たとしたら、「ペンで描いただけで、果物や車などが出てくるはずがない。そんなことはあり得ない」と一笑するに違いありませんが、当時の私達にとっては、夢と希望を与えてくれた素晴らしい作品でした。>
そして、本日、試写をしてみて、がくぜんとしました。
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音とこどもとイメージと「映画館パーティー」
★お知らせ:最新ブータン事情報告
★映画「遥かなるふるさと 旅順・大連」交流会のお知らせ
★上田假奈代&岸井大輔 おしゃべり会『アートの力を信じる?』
★日本の電力会社を考える~チョー初心者向け経済学講座SP
★花田伸一さんと考える「日常とアートのあいだ」のお知らせ
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Posted by ART LAB OVA at 02:59│Comments(0)
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